2013年10月11日金曜日

タッチパネル依存症

アスピー(前々回記事参照)が来て1週間近く経ちました。先代と違ってタッチパネル付きなので、画面を直接クリックしたり、スクロールも直感的にできるので、だいぶ作業がはかどります(といいつつレポートはあまり進んでないのですが)。アスピーすげぇ

ただし弊害が出てきました。全然関係ないパソコンでもついつい画面を触ってしまうのです。西脇病院もノートパソコンの電子カルテなのですが、もちろんタッチパネルには非対応です。手元のマウスでカーソルを動かして操作するやつです

でもとりあえず画面をタッチします。動きません。当たり前ですね。何度かタッチしてて、ようやく自分のパソコンじゃないことに気づいて、タッチパッド(ノートパソコンのキーボードに付いているアレ)を触ります。しかし動きません。ようやく手元のマウスに気づいてそれを触ります。動きました

普段からマウスを使う文明圏に住んでいないので、毎日こんな風に操作に戸惑ってしまいます。朝にそれを確認したのに、昼にはおんなじように画面を触ってます。そして無駄に画面に指紋をつけるという愚行を犯してしまいます。学習能力皆無です

家で普段使っているノートパソコンもこんな感じです。こっちは数年前からペンタブレットを導入しているんですが、最近気づいたら画面を触ってます。数年間使っていてもこうなので、スーパーエゴ的な何かでタッチパネルを渇望しているんでしょうか?


さて、西脇病院に入院ないし通院されている患者さんの中にはお酒を強く渇望されている方もいらっしゃいます。アルコール依存症という病気です。「常日頃からお酒を飲んでいるだらしのない人」というのが世間一般の見方ではないでしょうか?

ではお酒を飲んでいない時の状態はどうなんでしょうか?普段からだらしないんでしょうか?西脇病院での外来およびアルコールミーティングや夜間集会などを通して、アルコール依存症という病気についていろんな事がわかってきました

実は普段は非常に真面目な方が多く、一生懸命、それもほぼ一日中休みなく働いているような方々ばかりです。もちろん仕事をしていればストレスもたまるし、脳もフル活用で疲れてくる。それに対しての癒やしをアルコールに求めるわけです

ストレスが溜まってアルコールを摂取する → アルコールも耐性ができてくるからいつもの量では癒やしを得られなくなる → アルコールの量や回数を増やす → やがてアルコールを飲んでいないと落ち着けないようになってくるので飲む・・・、ということが繰り返されます

「ストレスが溜まる」という原因から考えると、実はアルコール依存症もストレスの捌け口をアルコールに求めているだけで、うつ病とあまり変わらないんです。多くのうつ病患者さんと同じように、普段はホントに仕事もできる真面目な方々ばかりなんです

いままでアルコール依存症の患者さんというと「お酒を飲んでいて暴れている人」とか「点滴をしてしばらく様子を見たら帰宅させても構わない人」という形で見てましたが、もっとその人がそんな状況に至った経緯、生活史まできちんと向き合わないと根本的な治療にならないのだなと改めて思わされました


そんな素敵な西脇病院で実習をさせて頂いているのですが、精神科の病院というとまだ偏見が多いみたいです。「精神病院に行ったら(薬漬けにされて)殺される」なんて言葉を患者さんの家族が口にしていたということを先生から聞かされました

昔の多くの精神科の病院では、ともかく収容・隔離が当たり前だったのかもしれませんが、最近は精神科も大きく変わってきています(それも他の科が驚くくらいに)。もっと精神科ひいては精神疾患について正しく知ってもらって、差別・偏見がなくならないかなと思うところです


ついでに上戸町病院を実習先に選ぶと、素晴らしい研修ができるという事実も広まらないかな!

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