2013年10月23日水曜日

でも社会保障関連はバッサリと削減される予定

お恥ずかしながら本日45分ほど遅刻をしてしまいました。朝の全体朝礼自体には間に合っているものの、9:00からある病棟の看護師さんとリハビリスタッフの前日の申し送りと今日の予定の確認には間に合いませんでした

いつもなら7:30くらいに目覚まし時計が鳴って起きるはずなんです(しかもわざわざ2台用意している)。今日の朝は目覚ましが鳴った記憶がなく、起きたら8:55でした。慌てて支度をして家を出て、西脇病院へ着いたのが9:40、朝礼にギリギリでした

おそらく前日に目覚ましのスイッチを入れ忘れたんでしょうね。ここ最近物忘れが多いみたいです。燃えるごみの袋を買おうと思ってスーパーに入ったのに結局買い忘れてたり、ご飯を研いで炊飯器に入れたのはいいけどスイッチ入れ忘れてたり、傘をもって出かけてどこかへ置いてまま帰ったり


物忘れがひどくなる、そんな症状が有名な精神疾患として認知症があります。説明しないでもわかるかと思いますが、以前は痴呆と呼ばれていた疾患です。痴呆という言葉には「バカ、アホ、愚か」という意味がありますし、必ずしも病状をきちんと表した言葉ではないので、数年前に認知症という言葉に代わりました

認知症はご存知の通り、高齢になればなるほど罹患率が上がる病気です。65-69歳では1-2%程度ですが、85歳以上となると20-30%が罹患しているといわれます。日本は超高齢社会になり、これからも高齢率は上がっていきますので、この疾患を持つ全体数はどんどん増えていきます

原因は様々ですが珍しくない疾患です。内科、整形外科にかかわらず、どんな科でも経験する疾患です(小児科でも先天的疾患を持つ成人を見ることがあり例外ではない)。とはいえ進行を遅らせる薬はあるものの、完全に治療する薬はありません

病院的には外来での本人の説得に困ったり、入院中に少し困った行動がある程度です。外来では長くて1時間程度、入院でも数日~数か月程度のお付き合いですが、その患者さんの家族からしてみれば亡くなるまでのお付き合いです


現在ボクが受け持たせていただいている患者さんにも認知症の方がいらっしゃいます。別に他の疾患があるからとか、検査のために入院しているわけではありません。純粋に認知症で入院されています(リハビリはされていますが)。普通の病院であれば認知症が原因で入院させることはありません

これだけ書くとお役所の方々などから「社会的入院だ!」とご批判を受けそうですが、これには仕方のない面もあるのです。実は受け持たせていただいている方のご家庭は息子や娘などが介護できる状況になく、80歳近い奥さんが家で介護をしているのです(もちろん色んなサービスを利用されてはいますが)

若い方であればあまり疾患はもっていないですし、比較的パワーもあります。しかし高齢者となると事情は違って腰や膝は痛くなりますし、筋力も若いころに比べると劣っています。そんな方だけに介護を押し付けるというのは非常に酷なことです。というかそんなことを推し進めるのは鬼とか悪魔の類でしょう

今回は奥さんは介護疲れで精神的に非常に参ってましたので、ご主人をしばらく入院させることとしました。ただし長期入院というのは難しいため、入院中に利用できる介護施設、サービスを探すということを目的としています


日本では超高齢社会となり核家族化も進んで、今回のような老老介護も決して珍しいケースではありません。仮に比較的若い方が介護していたとしても、自分の生活がある程度犠牲になってしまうし、そもそも働いている間は誰も介護する人がいないし

「家族で介護をする姿は素晴らしい!家庭での介護を進めるべきだ!」ときれいごとを並べるのは非常に簡単ですが、現実はそうはいかないのです。正直ボクだって高齢となって認知症も持った親の介護を一手に引き受けろと言われれば、あんまりいい顔はしないでしょう

社会的な受け皿がもっと整ってくれていればいいのですがと頭を悩ませるんですが、ボクが悩んだところで権力を持たないので何の解決にもならないのです。悩んだところで白髪が増えてうつ病になるだけです。次回はうつ病というか気分障害の話です

2 件のコメント:

  1. 介護は社会的な問題、行政の分野だと思います。親や子の面倒をみるというには「当然」とされがちですが、看られる本人の人権「最期まで自立して生きていく」選択を可能にしていくのが社会資源の役目だと思っています。・・・・あらら、固くなっちゃいました。

    返信削除
  2. 最近ブログに磨きがかかってますね。
    とりあえず、学運交はこの調子で発表してくれればいいから。頼みましたぞ。頑張れ。君ならできる。

    返信削除