2013年10月16日水曜日

私は真に驚くべき証明を見つけたが、この余白はそれを書くには狭すぎる

ノーベル賞の受賞者がすべて決まりました。化学、物理学、生理学・医学、平和、文学、経済学の6部門があるのですが、今年はどの賞にも日本人の受賞者はいませんでした。文学賞に村上春樹氏が受賞するかもなんてワクワクしておりましたが、カナダのアリス・マンロー氏が受賞となりました

上記でノーベル賞の6部門をすべて書きました。日本の学校では語学(国語、英語)、数学、理科、社会を習います。ノーベル賞に当てはめると語学→文学、理科→化学、物理、生理学・医学、社会→経済学、平和になると思うんですが、数学だけありません

これについてはアルフレッド・ノーベルが賞の設定を忘れただとか、数学が嫌いだったとか、嫌いな数学者がいたとかいう説がありますがよくわかりません。まあアルフレッド・ノーベルも人間ですからね、きっと色々ふかーい理由があるんですよ

「数学って日常生活にあまり馴染みが無いし、人類の発展にあまり貢献しないからでは?」とか思われる方もいらっしゃるかもしれません。「X^n+Y^n=Z^n(n≧3)を満たす自然数X,Y,Zは存在しない(フェルマーの最終定理)」を証明することがなんの役に立つかと言われても困りますもんね

ボクもあまり数学は得意な方じゃない(むしろ苦手)のですが、数学がなければ皆さんの目の前のパソコンやスマートフォンもありませんし、宇宙の謎も謎のままです。なにげに化学、物理学、経済学の根幹を成しているような学問です

ノーベル数学賞はありませんが、代わりに数学の最高峰の名誉であるフィールズ賞が2014年に発表されます。今年は残念でしたが、来年はノーベル賞とフィールズ賞の両方で日本人の受賞者が出ることを期待しましょう

ちなみに「リーマン予想」という、解ければ素数の謎が解けるかもという問題があります。証明ができれば100万ドルがもらえるそうですので、皆さん挑戦してみてはいかがでしょうか?なお、この問題は証明中に統合失調症を起こしてしまった方がおられると言われるくらい難解です


長くなりましたが、最後を無理やり精神疾患に結びつけてみました。今回は統合失調症の話です。もちろん病状についての詳細は書くことができませんが、西脇病院にも何名か統合失調症のために入院しておられる患者さんもいらっしゃいます

その内の1名を担当させていただいております。といっても精神科のおくすりの処方はできませんので、経過を見たりお話を聞かせていただいてカルテに記載するだけなのですが。しかしこの方を通して色々勉強させていただいております


統合失調症といえば幻覚・幻聴・妄想があってわからないことを言い出す、暴れだすといったことを想像される方もいらっしゃるかもしれません。一昔前まではともかく病院に入院させて、社会から隔離させていたといったようなこともあります

さらに精神科の病院がない昔だと、ともかく村の人に見つからないように家に閉じ込めたり、山なんかに捨てに行ったりしていたかもしれません。「神の声が聞こえる」ということで運良く宗教の開祖になった人もいるかも知れませんが、そんな幸運な人はごく僅かでしょう

さて、リーマン予想を説いていて統合失調症になった方の名前はジョン・ナッシュさんといいます。数学者でもありますが、ノーベル経済学賞受賞者です。どんなに天才的な頭脳を持っていようが、100人に1人はかかってしまうのが統合失調症です。医学部1学年に1人いてもおかしくない数字です

未だに統合失調症の原因はわかっていませんが、完全に治る、もしくは症状を数年にわたって抑えることができる病気になりました。程度の差があったり、症状が再燃することはあるものの、普通に日常生活をおくれている方もいます


こんな病気ですが、前述のような歴史もあって、アルコール依存症と同じく差別が根深い病気です。もう少し社会的な理解が進んでくれればなと願うところです

1 件のコメント:

  1. 精神科研修の様子が良く分かりますね!精神科への偏見や差別は、この国の遅れた部分だと思います。

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